物語性を軸に、多彩なジャンルのダンスが次々と展開され、それぞれの魅力が色鮮やかに伝わってきた。とりわけアルゼンチンタンゴは、フロアいっぱいを大胆に使い、滑るように進んだかと思えば、鋭く静止する。その直線的でダイナミックな動きと、張りつめた静寂との対比が、息をのむような緊張を生み出していた。対照的に、ヒップホップやポールダンスは縦のラインやリズミカルな躍動、しなやかな曲線で空間を切り取り、タンゴとは異なる美しさを表現していた。性質の異なるダンスを、ダンサーたちはジャンルの壁を越えて自在に行き来し、舞台上で交差させる。その融合によって、ダンス本来の力強さや物語性、さらには踊り手の情熱や気品、洗練されたかっこよさがいっそう際立つ、見応えのある舞台だった。